中国のコロナ対策について
中国のコロナ対策について考察してみたいと思います。
武漢で発生した新型コロナウィルスが世界中に跳梁跋扈しています。
今や徹底的に感染対策を実施して抑えこんでいます。
中国の感染対策の重点項目となっているのが、感染した人が確認された時の徹底した周囲のPCR検査とワクチンの大規模接種です。
14億人という巨大な人口を擁する中国では、当然大規模な接種会場が必要になります。
中国の巨大なPCR検査検査処理施設で有名なものが「火眼」です。
2020年2月に湖北省武漢市でBGI(華大基因)が運営を開始したのが「火眼」です。
広東省広州市内で、2021年5月末に感染者が確認されるとすぐに6月初めには、わずか10時間で火眼が設置され、1日あたり210万人の検体を処理したそうです。
中国国内で感染者が発見されるとすぐにBGIは火眼を設営して大量の検体を検査処理してきたのです。
BGIは1999年にヒトゲノム(人間の全遺伝情報)を解読する研究者たちによって創業しました。
中国の大規模なPCR検査において、多大な貢献をしているのがBGIなのです。
中国のコロナ対策発端
中国の武漢市がそもそもの新型コロナ発生源であるのは周知の事実です。
この湖北省武漢市の当局者は当初、情報を秘密にしようとしていました。
武漢中心医院の眼科医李文亮が同僚医師たちに、SARSに似たウイルスによる7つの症例に気付いたと警告しようとすると、警察は医師に対して行為をやめるよう指示しました。
1カ月後、病室から一連の出来事について投稿した医師は英雄だと称賛されたのです。
このように初動の対応は、遅れていましたが、その後の中国の対応は目を見張るほどの厳格さと迅速さでした。
今やほぼ完全に押さえ込みに成功しているかのように見えるのです。
中国のコロナ対策ワクチン接種
中国のコロナ対策は、かなり効果があると思います。
何故そのように見えるのか検証してみたいと思います。
中国のワクチン接種は、最初の頃は供給不足もあり、緩やかに見えました。
今や7億回近いほど接種され、中国14億人が近々集団免疫をゲットする状況になりつつあります。
さらに、中国疾病対策予防センター（CDC）主任疫学者の呉尊友氏は､｢国外で流行が制御されないままである限り､中国で感染がない状態がどれだけ続こうとも､国内のどこにでも発生する可能性がある｣と述べています。 ｢このため不可欠な抑制策を十分に実施する必要がある｣と説明しました。
中国のコロナ対策に対する自信のほどが感じられる発言だと思います。
中国のコロナ対策日本との違い
日本に居て、マスコミ報道などを見ると反中感情のせいか、中国の凄さを見落としがちです。
中国の良い点は積極的に取り入れてもらいたいものです。
コロナ対策に関しては、圧倒的に中国の為政者の方が日本よりリーダーシップを発揮しています。
日本の論客の中には日本は民主主義だからとすぐに鸚鵡返しのように言い訳するのですが、それでは真実が曇ってしまいます。
中国のコロナ対策をしっかり勉強するつもりで検証していきたいと思います。
コロナ対策において、中国と日本の顕著な差は水際対策だと思います。
日本では空港を出た後、すべて自分で手配しなければならないですが、中国では空港から移動する際、車もホテルも、すべて当局が指定したものを利用することになっています。
個人の自由が厳格に制限され、中国当局の監視下に置かれます。
3週間隔離され、隔離中にPCR検査を受けて健康証明書や陰性証明をもらうことになっています。
中国のコロナ対策経済活動
中国に進出しているベアリング部品の開発をしている日本の企業の担当者の話ですが、250人以上いる従業員全員が感染者ゼロだということです。
職域接種で、接種率が8割を超えています。
企業責任者の言によると、コロナ対策を徹底した結果今やコロナ以前の生活に戻りつつあるそうです。
アフターコロナでは、自動車のEV化の動向に向けて研究開発に精出しているようです。
以上のように、中国は自国内に進出してくる企業に対してもかなりのコロナ対策を施し経済活動がスムーズにいくように努力しているのです。
中国はコロナ後に向けても経済的戦略を立てて邁進していきそうな勢いを感じられます。
まとめ
日本や欧米に比べて感染拡大を抑制できているのが中国です。
そんな中国でも感染の初動の対応は遅れていたのです。
今や市中感染が確認されると、すぐに該当地域の住民移動を制限し、全員にPCR検査を実施して感染者の把握をして、感染拡大を徹底的に抑え込んでいます。
以前、安徽省で10人の感染が確認された際には100万人以上の住民に対して各3回、PCR検査が実施されました。
感染を封じ込めるために徹底的に個人の行動を監視します。
また空港、観光地、ショッピングセンター、飲食店などに入る際に提示を求められるのが、スマートフォンで、感染していないことを証明するための「健康コード」というアプリです。
