アルキメデスの大戦山本五十六アニメ実写化フィクション壮大

はじめに

戦争映画アルキメデスの大戦は

是非見たい映画作品のひとつです。

また、アニメの実写化で史実をもとにした

フィクションでもあります。

民間の若い天才数学者が

卓越した暗算力で戦艦大和の見積りの

嘘を暴露して受注業者との癒着を

白日のもとに晒す様は圧巻だと

思います。

現代の腐敗の構図を

暗喩しているようで興味を

唆られます。

あらすじ

「これからの戦争は航空機が主体になり、

巨大戦艦は不要になるであろう」と

主張する山本五十六海軍少将は、

平山忠道造船中将が計画している

大艦巨砲主義ともいえる

巨大戦艦の建造計画案ではなく、

対航空機戦闘を採用したい

藤岡喜男の案に賛成していたのです。

一方、巨大戦艦の建造案「大和」を

新型戦艦造船会議で通したいと

考えていたのです。

平山の計画を阻止するために、

山本は、元帝大生の櫂 直(かい ただし)を

海軍主計少佐に抜擢するのです。

櫂少佐とその部下田中正二郎少尉は、

平山の見積もり案の虚偽をあばくために

奔走したのです。

その過程で日本の技術戦略に

関わる数多くの矛盾に

直面していくことになるのです。

登場人物

櫂 直海軍少佐のちに海軍中佐が

本作品の主人公です。

元東京帝国大学数学科の学生で、若干

22歳の英語やドイツ語など複数の

語学にも堪能なばかりでなく

数学的な発想にも優れた

天才として周囲の期待を

集めていた若者です。

アメリカに留学しようとした時に、

平山中将の悪名高い巨大戦艦建造計画を

阻止するために、

山本五十六から海軍に誘われたのです。

最初は拒否したが渡米する直前に考えを

変えて海軍に入省します。

山本より、主計少佐に任命され、

海軍省経理局特別会計監査課の

課長に就任することになります。

以後、日本の技術戦略に大きく関わる形で

国防体系に大きな影響をおよぼす

存在となっていくのです。

数学が得意分野だが、

実はあらゆる分野でも英才であり、

政治的な洞察も長け、優れた

人心掌握能力で陸海のみならずあらゆる

分野の俊才達を惹き付ける

人間的魅力を持っているのです。

海軍戦略の主軸として、

戦艦に代わる距離攻撃手段としての

航空機と無資源国日本にとって

脅威となる潜水艦の存在に

注目するなど、

当時としては破格な戦略眼の

持ち主でもあったのです。

軍用機の開発と配備の陸海統合を目論み、

まず、海軍の新型戦闘機競争試作に

参入し、海軍航空廠の有志と共に

艦上戦闘機の設計を開始したのです。

より先進的な技術を

盛り込み、零戦と九六式艦上戦闘機の

中間的機体へと完成させ、

緊急手配させた空母への着艦試験で成功を

収めたのです。

山本五十六は、海軍少将

第一航空戦隊司令官ですが、

兵器運用の中心が戦艦よりも航空機に

移りつつある時代の流れを

感じ取っており、

平山の巨大戦艦建造計画を阻止し、

藤岡の設計した航空母艦の建造計画を

進めるために、櫂直を

海軍に招き入れるのです。

海軍重鎮の中では比較的先進的な

発想を持つ切れ者とは言えるが、

その思考は海軍軍人としての枠を

出るほどとは言えず、迫りつつある

世界大戦の嵐を切り抜けるにはまだ

不十分なところがあったのです。

軍縮条約破棄という歴史的事件により、

このまま本格的な建艦競争になれば

巨大戦艦建造に国費と資源を

浪費することになると

危惧していたのです。

櫂が入手した新型戦艦の設計図を

検分したことで、

嶋田の策謀の証拠を手に入れるのです。

後に櫂のハワイ攻略構想から

機動部隊による真珠湾攻撃の実現性に

気付き、大西らと語らって

検討を進めるのです。

櫂から亡き高橋蔵相との会合で

日米戦争の戦費についての検討を

依頼された旨を聞くと、

陸軍強硬派の強引極まりない体質では

もはや戦争へ突進を始めた日本の狂気を

未然に押しとどめることは

困難になったと見なし、

櫂がかつて唱えたハワイ強襲に

空母機動部隊による制空作戦を加えた

新たな作戦の立案と実施を告げ、

そのための戦艦大和計画について

検討するよう命令し、

後日、櫂が持参した地上砲撃作戦用の

大和の図面に満足する一方、

そのさらなる改修型となる

ミサイル艦・大和の図面に驚愕し、

その突き抜けた先見性に櫂の大逸材ぶりを

再認識し、

1936年3月17日に横須賀の

長距離ミサイル実験に立会い、

音速を超えて高高度へ飛翔する

ミサイルを見て、その時代を超えた

有用性と実現性を悟り、

大和のミサイル艦改修案を喜んで

承認するのです。(史実を超える未来兵器への

認識を山本が手にした瞬間でした。

これにより山本の航空主兵思想に

ミサイルと言う要素が入り、

史実の開戦より数年早くミサイルの搭載を

意識した艦載機や新たな戦術構想が

生まれる余地が出てくるのです。)

櫂からミサイル開発戦略の構想と

将来性に関して説明を受けると、

自分の航空主兵思想を超えた

軍事戦略眼に感嘆し、

その卓越した才覚を海軍の技術戦略へ

生かし続けることを決意するのです。

最後に

山本五十六を扱った作品は、

数多いのですが、

驚いたことに、天才的数学者を

主役に持ってきた作品とは、

画期的です。

山本五十六という人物に関しては、

色々情報があるのですが、

多分に山師的な感のある人物山本五十六に

対照的な分析的、論理的、数学的思考を

駆使できる人物を配したのは、

とても魅力的な作品になったのではと

思います。

山本五十六の直感を補完する上では

十分過ぎるほどの人材だと確信します。

山本五十六は、真珠湾攻撃、

ミッドウェー海戦で何とか日本にとって

有利な状況で戦争終結に持ち込みたいと

考えていた節がありますが、

上手くいかず挫折してしまったのです。

滅びゆく日本を戦艦大和に象徴化させる

のは、なかなか興味深いものがあります。

ABOUTこの記事をかいた人

長年教育の場で、働いてきました。 前半は、日本の小学校で、 後半は日本の高校、日本の大学、 中国とベトナムの大学で日本語教師という風に! 今年2018年6月に日本に帰国しました。