はじめに
サピエンス全史の中で
著者ユヴァル・ノア・ハラリが、
人類は三つの脅威に直面していると
述べています。
①核戦争の脅威
②気候変動
③AIと生体工学が引き起こす
技術による混乱
以上のことは、私たちが
対処すべき大きな課題です。
特に③のデジタル独裁が21世紀の
最大の課題です。
ユヴァル・ノア・ハラリについて
ユヴァル・ノア・ハラリは、イスラエルの
歴史学者です。
1976年イスラエルのキリヤット・アタで、
生まれました。
ヘブライ大学卒業後、
オックスフォード大学で中世史、軍事史の
博士号を取得して、現在ヘブライ大学の
教壇に立っています。
2011年に7万年というスパンで、
人類史を概観する「サピエンス全史:
文明の構造と人類の幸福」をヘブライ語で
執筆しました。
2014年には、英語版が出版され世界的
ベストセラーになりました。
21世紀の闘いについて
20世紀の最大の闘いは、搾取いわゆる
一部の人が、他の人を搾取するという
状況を巡る闘いであったわけです。
しかしながら、21世紀は、
最大の闘いが、役割の無さを巡る闘いに
なるようです。
誰も搾取しようとしないし、
誰も必要とされないという無用さ
というものを巡る闘いなのです。
デジタル独裁について
デジタル独裁とは、人間を
ハッキング出来るということです。
これまでは、人間をハッキングするために
生物学的知識や演算能力を把持するものは
いなかったのです。
しかしながら、20年後には、それが
可能になるかもしれないのです。
例えば、誰でも生体認証ブレスレットを
1日中装着するのが義務づけられ、
誰かが、人間の脳に特権的に
アクセス出来るということです。
まさに、SFディストピア物語です。
人間がある種のテクノロジーを創出して、
その素晴らしさに、感銘を受けるが、
実は、身の毛もよだつ恐ろしい
もので、結局は、それと闘い
破壊せざる得ないもので
あったというなストーリーです。
最悪の事態というものは、
創出したものが、実際は我々より
優れた判断ができるということです。
最後に
2045年に、AIが人間の知能を超える
シンギュラリティが到来すると
言われています。
人間とAIが共存共栄する道を模索するのは
勿論人間の役割だと思います。
特に時代を担う子供、若い世代が
AIについて興味関心を持つのは、
当然のことです。
未来を担う人達が将来の仕事や
社会のあり方を考える姿勢は、
必要不可欠であり、
人類の直面する3つの脅威を
見据えて、未来永劫停滞することのない
人類史を構築していくのが、
私たちに課された使命と言っても過言では
ないと思います。