はじめに
伊丹東宝シネマズで、「空母いぶき」を
鑑賞しました。
空母いぶきは
専守防衛や平和について
考えさせる実によく出来た
映画だと思うのですが…
ある日、国籍不明の武装集団が
日本領土の離島を占領するという
緊急事態に自衛隊初の空母いぶきが
派遣されるのです。
如何に対処するのか!
平和を揺るがす事になるのか!?
言うまでもなく、日本には
憲法9条問題があります。
憲法改正も浮上しつつある中で、
この映画は、タイムリーな
話題になると思います。
現実の領土問題としても、沖縄県石垣市
尖閣諸島沖に中国公船が
43日間連続(2019年5月24日まで)で
航行しているという一触即発の
状況があります。
にもかかわらず、この映画から
戦後一貫して日本が
死守してきた絶対に戦争はしないという
メッセージが脈々として、
伝わってきます。
「空母いぶき」のあらすじ
国籍不明の漁船20隻が日本の領海内に
侵入したということで、
首相官邸で、首相はじめ閣僚たちが、
周章狼狽しながらも談論風発、
「防衛出動」の発令を主張するものや
対応を誤ってはならないという意見との
板挟みになる首相の決断に
委ねられるのです。
その後、東亜連邦が初島を占領した事が
明白になり、初島に向かった
航空自衛隊の偵察機が敵機の
対空ミサイルの攻撃で爆散するのです。
こうして首相は防衛出動を
決断するのです。
防衛出動は、自衛隊創設後、
初めてのことでした。
その後、戦闘はさらに
エスカレートしていくのです。
東亜連邦は、次々に攻撃を
仕掛けてくるのです。
空母、潜水艦、ミグ戦闘機から
繰り出す攻撃は、占領した初島を
死守しようと執拗なほどです。
戦闘は永続していくのかと
思いきや、意外な結末を迎えるのです。
世界の平和は国連主導で維持されるという
理想がこの映画でも具現化するわけです。
それが世界の集団安全保障体制という
ものです。
防衛出動について
他国から武力攻撃を受けたりして、
危険が迫って、「武力攻撃事態」と
認定した時に、総理大臣が自衛隊に対して
発令するのが「防衛出動」です。
あくまでも自衛権の行使であり、
初めて武力の行使が出来るのです。
しかしながら、防衛出動発令後、
自衛隊自らの判断で
武力行使出来るわけではないのです。
ROE(Rules of Engagement)
「部隊行動基準」なるものが存在し、
様々な制約があるのです。
この基準を定めるのは、全てにおいて
総理大臣や防衛大臣などの文民が
決定するのです。
最後に
空母いぶきの製作には、
海上自衛隊OBの協力もあり、
戦闘シーンには、
CG(コンピューターグラフィックス)を
使いリアルに娯楽性を高めたそうです。
配役も豪華俳優陣を配置しています。
西島秀俊、佐々木蔵之介、本田翼、
玉木宏、佐藤浩市などです。
とにかく最初のシーンから最後まで
めを離せない実に素晴らしい映画だと
思いました。